梅雨の真っ最中、短い晴れ間が、貴重な季節ですね! 梅雨が明けたら極暑の続く、日本の夏。そこで7月号の特集は、「避暑地へ、夏旅!」。そして、夏の元気に欠かせない「カレー」のお店特集。ぜひお役立てくださいね!
さて、避暑地といえば、軽井沢、上高地...。うだる暑さの下界とは別世界の、高原の澄んだ空気、涼しい風、冷たい水。思い出しただけでも、生き返るような気がします。憧れますよね。でもそんな遠くまで行けない人のために、特集では、京都、蒜山、大山、天川村など、日帰りや1泊で十分に楽しめる避暑地へご案内。川の流れに癒され、森の中でホッと一息、そんな自然と一体になる時間、ぜひ、見つけてくださいね!
行ってきたのは、京都の貴船&鞍馬。森深い貴船神社にお参りし、滔々と流れる川にかかる、川床(かわどこ)を初体験! 川床の下を流れる水の音は、話し声も、かき消されるほどの大迫力! その水量に最初はちょっとクラッときますが、苔むした岩や、緑の木々の眺めに目が慣れてくると、ひんやりとした冷気に包まれてマイナスイオンたっぷりの心地よさを、実感。お料理やスイーツにも工夫が凝らされ、なるほど、人気の訳がわかったような気がしました。観光客で埋まる貴船ですが、人の少ない平日が狙い目かもしれませんね。
兵衛カフェの川床では、お店のテイクアウトのスイーツがいただける(要席料)。パリッとしたもなかの皮にあんやフルーツ!
足元を流れる貴船川。木漏れ日が美しい。
山深い川沿いに、川に張り出した何軒もの川床が並ぶ。貴船の夏の風物詩は、どこか雅びな趣がある。
そこからバス&電車で鞍馬へ。鞍馬寺は、牛若丸(義経)が7歳から16歳まで過ごしたとされる寺。ここで牛若丸は天狗に兵法を習った、と伝わります。本堂への山深い道をゆっくりと進んでいくと、山の霊気に包まれて、清々しい気持ちに。そういえば、能の「鞍馬天狗」。鞍馬山を舞台に繰り広げられる牛若丸と天狗の物語。お花見の場面、牛若丸と天狗のやりとり、大天狗の迫力ある舞の場面。謡とお囃子が繰り広げる、華やかな舞台! 平家討伐の兵法を授けて去っていく大天狗...。今年の夏、久美浜の安養寺で行われた能舞台の記憶ですが、少しおぼろげで、もう一度見たい!と強く思いました(能は一度見ただけではなかなかアタマに入ってこなくて...)。
天狗って?と、考えながら、宇宙のエネルギーを感じるというパワースポットを訪ねたり、随所にある、お寺の教えを学んだり。とってもいい時間が過ごせます。そして門前にある創業百余年の甘味処「多聞堂」さんの、「牛若餅」や「神虎(しんこ)餅」! やわらかな餅とあんの優しい味。見逃せません!
鞍馬寺の本殿金堂。その前にパワースポットが!(撮影/坂上正治)
鞍馬寺は、叡山電車の鞍馬駅からすぐのところに仁王門があり、ケーブルカーで上る。写真のような山深い景色を眺めながらゆっくり歩いて、本堂金堂へ。(撮影/坂上正治)
昨年秋の久美浜町、安養寺で行われた「蝋燭能」。鞍馬天狗のシテ方は観世喜正氏。子方の牛若丸は地元の中学生がつとめた。お寺の本堂なので間近に見ることができ、その迫力がひしひしと伝わってきた。
ほかにもすぐに行ける避暑地や、憧れの信州へもご案内。上高地へバスで直行する、バス乗車券プレゼントもありますよ! ぜひ夏の思い出に、いい旅を!
編集室では創刊35周年記念号に向けて、楽しい企画を進めています。皆さまからの情報も、お待ちしています!
(Y・Y)
★8月号のブログの更新日7月10日です。
★編集室スタッフ5人が交替で登場します。お楽しみに!
2023年7月号