知って驚き、「五意達者」!
いやあ、いいですよ、竹中大工 道具館。時間に限りがなければ何時間でもいたい場所。それくらいおもしろくて、心地よかったです。詳細は本誌を見ていただくとして、そこ でお伝えできなかったことを一つ。
大工の棟梁のお話。
「棟梁」の字を分解しますと 「棟」はむね、「梁」ははり、つまりは建築において重要な骨格ということで現場責任者、その組織、集団の長、といった意味があるそうで す。
ですがこの棟梁、単なる組織 の責任者ということではありません。実に深い深い意味があるのです。それがタイトルの「五意達者(ごいたっしゃ)」です。
江戸時代。大棟梁「平内家 (へいのうちけ)」に伝わる大工技術書の『匠明』に「五意達者にして昼夜怠らず」という記述があります。五意とは5つの能力のこと、つ まり棟梁には最低でも5つの能力が必要だ、ということです。
その5つとは?
「式尺の墨かね」「算号」「手 仕事」「絵用」「彫物」。つまりは建築設計図を描け、工事受注、材料費の計算ができ、道具を使いこなす技術、装飾の下絵や彫刻の技術はも ちろん、それを表現できる美意識、が求められるというわけです。
さらに石工、左官など各セク ションをまとめあげる統率力も備わっていなくてはいけません。
これって現代に通じるお話、 まさにビジネスリーダーに必要なことですよね。素晴らしい! と、いたく感動したのであります。ああ、お利口になった気分。
参考)竹中大工道具館
常設展示図録
雲と海と。
3月号でご紹介している「万葉の岬つばき園」ですが、取材前の某日訪れたときはまだ寒い日で、空もこんな感じのどんよりさ。でも雲の切れ間から光も差し込んで、水平線が照らされていました。特別な景色ではないのですが、瀬戸内の海と島々、それと空の組み合わせにとても晴れ晴れとした気分で岬から眺めていました。
3月には椿が見られますし、4月の桜も見応えありです。潮風に踊る椿、そして桜を堪能しにぜひお出かけください!
ちょこっと予告
秘密のバックの中身は?
次号、4月号で彦根城への取材の前に、ちょこっと会ってきました、ひこにゃんさま!
この日はあいにくの雨で、博物館前にてパフォーマンス。縁側に現れたひこにゃん。バッグのなかから取り出したるは、小道具! あれこれ持ちながらポーズ決めてくれます。この日も海外からのお客さんが多く、たくさんのフラッシュを浴びておりました!
(K.S)
★4月号のブログの更新日3月10日です。
★編集室スタッフ5人が交替で登場します。お楽しみに!
2015年3月号